ツーリング中に熱中症になったらどうする?

今回は、管理栄養士かつ現役ライダーの視点から、ツーリング中に見逃してはいけない初期症状、いざという時の応急処置、そして携帯しておきたい熱中症対策グッズをご紹介します。
夏のツーリングは、美しい景色や爽快な走りを楽しめる最高の季節です。しかし、その一方でライダーにとって最大の敵となるのが「熱中症」です。
「まだ走れるから大丈夫。」
「あと少しで目的地だから。」
そう思って無理に走り続けた結果、途中で急激に体調を崩し、ツーリング先で動けなくなってしまうケースは少なくありません。
特にバイクは、走行風によって汗がすぐに乾くため、脱水に気づきにくいという特徴があります。気づいた頃には体内の水分や電解質が不足し、熱中症が進行していることもあります。
「集中力の低下」は熱中症の初期サイン!
熱中症は、突然倒れるわけではありません。多くの場合、体は事前にサインを出しています。
・めまい
・立ちくらみ
・頭痛
・吐き気
・手足がつる
などが知られています。さらにライダーには、運転中だからこそ現れやすいサインもあります。
ライダーが出している熱中症のサイン
- いつもよりライン取りが雑になる・膨らむ
- ブレーキ操作やシフトチェンジがワンテンポ遅れる
- ぼーっとして景色が頭に入ってこない
- ヘルメットの中であくびが何度も出る
「運転が下手になったな」「なんだか集中できないな」と感じたら、熱中症や脱水の初期サインかもしれません。
少しでも違和感を覚えたら、無理をせず安全な場所で休憩しましょう。

違和感を覚えたら即停車!最初に取るべき行動
走行中に「暑い」「気持ち悪い」「頭が痛い」と感じたら、コンビニ・道の駅・ガソリンスタンドなど、安全に停車できる場所へ移動しましょう。
停車したら、まずは体に熱をこもらせないことが最優先です。
- 日陰やエアコンの効いた室内へ移動する
- ヘルメットを脱ぎ、ジャケットやグローブを外す
- 首元やウエアを緩め、風通しを良くする
「あと10kmだから頑張ろう。」
その判断が、症状の悪化や事故につながる可能性があります。

応急処置は「冷やす・飲む・休む」の3ステップ
熱中症が疑われる場合は、次の3つを優先しましょう。
① 太い血管が通る場所を冷やす
首、脇の下、足の付け根などに、冷えたペットボトルや氷のう、保冷剤を当てます。
② 水分と電解質を補給する
大量に汗をかいている状態では、水分だけでなく電解質(塩分)も失われています。
水だけを大量に飲むと、体内の塩分濃度が薄まり、かえって体調が悪化することもあります。
スポーツドリンクや経口補水液を少しずつ補給しましょう。
③ 無理をせず休む
症状が落ち着くまでは運転を再開せず、体温が下がり体調が回復するまで十分に休憩してください。

ツーリングバッグに入れておきたい熱中症対策グッズ4選
山道や高速道路では、近くにコンビニや自動販売機がないこともあります。
万が一に備えて、次のアイテムを携帯しておくと安心です。
① 経口補水液(OS-1など)またはパウダータイプ
体調不良時の備えとして携帯しておくと安心です。
粉末タイプなら荷物になりにくく、水さえあればすぐに作ることができます。
② 塩分チャージタブレッツ・塩分サプリ
ポケットからすぐ取り出して補給できる便利なアイテムです。
汗で失われる塩分の補給に役立ちます。
③ 氷のう(アイスバッグ)・瞬間冷却パック
道の駅やコンビニで氷を入れれば、効率よく体を冷やせます。
使い捨ての瞬間冷却パックも、いざという時に役立ちます。
④ 氷結スプレー・冷感シート
ウェアの上から吹きかける冷却スプレーや、首元に巻く冷感タオルは、夏のツーリングで手軽に使える暑さ対策グッズです。
体感温度をグッと下げてくれるため、休憩中のクールダウンや再出発前のリフレッシュに役立ちます。
ただし、熱中症が疑われる場合は、これらだけに頼らず、涼しい場所で休憩し、水分・電解質を補給するなど適切な応急処置を優先しましょう。

【判断基準】こんな症状なら迷わず119番
次のような症状がある場合は、自力での回復を待たず、すぐに119番通報しましょう。
- 意識がぼんやりしている、受け答えがおかしい
- 手足がけいれんしている
- 自分で水分を飲めない
- まっすぐ歩けない
- 呼びかけへの反応が鈍い
周囲にライダーやドライバーがいる場合は、ためらわず助けを求めることも大切です。

まとめ
夏のツーリングでは、熱中症は誰にでも起こる可能性があります。
しかし、多くの場合は、早めの休憩と適切な水分・栄養補給によって予防できます。
「まだ走れる」ではなく、
「暑いと感じたら休む。」
この意識を持つだけでも、熱中症のリスクは大きく下げられます。
そして、Rider Fit Lifeでお伝えしている
- 喉が渇く前に飲む
- 空腹になる前に食べる
- 暑いと感じたら休む
この3つを習慣にすることが、夏のツーリングを安全に楽しむための基本です。
愛車をいたわるように、自分の体もいたわる。
安全に帰宅するまでがツーリング。
愛車だけでなく、自分自身のコンディションにも気を配りながら、最後まで快適なツーリングを楽しみましょう!






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